【WT2】Rによるメタアナリシス:基礎から最新のアドバンスドな方法まで
11.3/9:30〜11:00
野間 久史
情報・システム研究機構 教授
総合研究大学院大学 教授
【企画趣旨】
メタアナリシスは、過去に得られた臨床研究・臨床試験のデータを統合し、総合的なエビデンスを得るための研究方法として、現代の臨床疫学研究において広く用いられています。そのエビデンスは、診療ガイドラインなどにも多く引用され、多くの医療者・研究者には馴染みのあるものですが、最近のJAMA, Lancetなどの一流医学誌では、(1) ネットワークメタアナリシスや (2) 診断法のメタアナリシス,(3) 用量反応関係のメタアナリシスなどといった,比較的新しい方法による難解なエビデンスが見られるようになっています。これらの研究から得られるエビデンスは、既に、最新の診療ガイドラインなどでも引用されるようになっており、近い将来、臨床疫学の実践に携わる者にとって、必須のリテラシーとなることが予想されます。本講座は、基本的なメタアナリシスから、これらの最新のアドバンスドな方法によるエビデンスを、最新のJAMA, Lancetなどの事例を通して読み解けるようになることを目標とした、短期集中講座です。「習うより慣れよ」の格言の通り、特に、Rによる実際のデータ解析を通して、理解を深めていただきます。
【対象】
初級~中級
【参加要件】
RもしくはRStudioをインストールしたPCをご持参ください。
【事前学習】
参加者の方々には、事前学習動画を配信します。当日のWorking Theaterで行う演習を理解するための基本的な知識をまとめたものとなりますので、そちらをご視聴の上、ご参加ください。
併せて、事前演習資料とRの事例プログラムを配布します。こちらも、読み物程度のものではありますが、事前にお目通しの上、Working Theaterにご参加いただけますと幸いです。
【参考文献】
- 丹後俊郎.(2016).新版メタアナリシス入門.東京:朝倉書店.
- 野間久史.(2020).システマティックレビューとメタアナリシス.In 前田圭介,室谷健太(編著).臨床研究アウトプット術.pp. 231-242.東京:中外医学社.
【プロフィール】
情報・システム研究機構統計数理研究所教授。2011年、京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻修了。博士(社会健康医学)。情報・システム研究機構統計数理研究所助教,准教授を経て、2023年より現職。鳥取大学医学部附属病院教育研究顧問などを兼務。全国の大学・研究機関で、臨床研究・臨床試験の支援と先端的なデータサイエンスの教育・振興活動を行っている。